チョウトンボとウスバキトンボ 

チョウトンボ
Rhyothemis fuliginosa Selys

本種も夏を代表するトンボ。
現在は、春のトンボは姿を消し、シオカラトンボ、ギンヤンマなどが中心となる日々です。
その中でも少し汚れたような水辺でヒラヒラ、フワフワと飛び交って異彩を放っています。

近縁の Rhyothemis には、オキナワチョウトンボRhyothemis variegata imperatrix Selys)、ハネナガチョウトンボRhyothemis severini Ris)、スキバチョウトンボRhyothemis phyllis phyllis)がそれぞれ南西諸島で生息しています。

また、チョウトンボには「国際動物命名規約」に含まれない「型」として、翅の先端が黒いf.noshime(ノシメ型)が知られています。
いずれも、後翅が広い特徴がありますが、さらに広いグループ、ハネビロトンボの仲間(Tramea species)などは、南西諸島など、島嶼地区に特に多く分布しているようです。

他のトンボの仲間達と違い、縄張り争いも優雅に見える動きで、交尾している時間も長く、縄張り付近を飛び回っています。
翅色は、光の加減で様々な色合いを見せますが、やはり、「百聞は一見にしかず」。
現在、最盛期ですので、是非ご覧いただきたいと思います。

チョウトンボ


チョウトンボ


チョウトンボ


NIKON D300
Ai NIKKOR ED300mm F/4.5
RAW NIKON Capture NX

ウスバキトンボ
Pantala flavescens

現在大変増えました。ウスバキとは薄翅黄からきています。
通勤の帰り道でも、頭上を群れて飛んでいる姿に出会います。
有名な渡りトンボで、毎年4月から5月頃に熱帯地方から太平洋を渡って飛来しますが、無事たどり着けるのはやはりごく一部のようです。
季節風に乗って一気に長距離移動するものもいるようで、渡り鳥達も顔負けです。
日本の各地で世代交代もしながら飛来するそうですが、水温が4度以下に下がる冬には全滅してしまいます。幼虫の成育速度(4週間程度)が大変速く、一時的な水溜りでも繁殖できるほどです。
一年数世代型の種・・・Multivoltine species と言われています。7月には第2世代が羽化、8月中旬には第3世代が羽化。
従って、お盆の頃から大変な数になります。

南方から飛来するトンボ(Typical immigrants from the South)は他に、オオギンヤンマ、アメイロトンボ、ハネビロトンボ、コモンヒメハネビロトンボがあります。このことは小笠原方面に停泊している定点観測船上、太平洋沿いの地域で南西方面の海上から次々と飛来上陸することが報告されていますので、確実だと言われています。北海道やカムチャッカまで北上しています。
最近は温暖化の影響もある為か、他の南方種も日本で発見され始めています。

体に比して、大きな翅が分かるでしょうか。滑空能力が高く、グライダーのようです。

ウスバキトンボ


NIKON D300
TAMRON SP 90mm F2.5 52BB
ISO200 WB:AUTO MF
RAW NIKON Capture NX